2008年11月20日木曜日

桜のいのち庭のこころ

桜のいのち庭のこころ
佐野 藤右衛門


庭師であり、趣味で桜守りしている人の語り部。なんか、ジーンと来る。宮大工の人(後日レポート)と同じようなことを言われているなぁと思いました。木というモノを扱うということで共通するんですね。
「武士道」でも桜の話があったけど、やっぱり桜は「ヤマザクラ」なんですね。
  • 最終的に残るのは三割
    100個種をまいても出てくるのはほんの少し。全部出てくると育たないっていうのが分かってるんだなぁっておっしゃってます。色々種まきしないと実にならないわけですね。桜って雑種なので、種からだと親と一緒のものが出てくる確率は、かなり低いそうな。
  • 桜は月に引かれる
    自然の営みには、かなわないと。桜の咲く時期もちゃんと季節を読んでいれば分かるそーです。
  • 放っときゃええ
    桜は手をかけないと育っていくと。下手に手を出すからダメ、根の上を固めるからダメ、枝を添えると自分で大きくなろうとしないと。人も一緒ですな。
  • 相手が分かるから守りができる
    庭は、「守り」をするとよいのであって「手入れ」をすればいいわけではないと。相手を知り、季節を読み、今してやらなきゃいけないことは何かを見極めないと庭は育たない。
  • そこにいたる経過がある
    名木一本残そうとしても周りの木があってこそなんだから残るわけが無い。人も一緒でちゃんと見続けて無いと相手のことが判るわけが無い。
  • わしらがいなくなっても誰も困らないように思える
    職人さんて・・・職人さんて・・・悲しい。ライセンス制になったがために、ベテランがばかばかしくなって止めていくそうだ。庭師さんに庭を造ってもらうの憧れなんだけどなぁ。
ばしっと、「ソメイヨシノは風情が無い」っと書いてある。ただ、関東だと花芯がピンクになるので良い風情のものになるのだそうだ。

土もなじむのに時間がかかるし、木を植えるにも時期があるんだから、庭つくりは時間がかかるんだよ~と。でも今はそれを許さない。お金と時間をせかすばかりでつかないと文句が出る。やってられないよね。

母上も植物を植えるのは時期を気にする。確かに駄目なときはダメだ。実家のほうも土を全部入れ替えたそうなのだが、その下にあるコンクリ毒でやられるみたいで、大きくなった木が次々と枯れている。3年になるツルバラも枯れてたなぁ・・・庭は難しいね。

コレを読んでると、阿蘇にある「一心行の大桜」を思い出した。周りがコンクリで固めてあるんだよな~人が歩く用に。4月の一時期だけすっごい人が集まるがためだけに周囲は固められている。桜が咲いて無いと、どこにあるのかもわかんないくらいのところなのにね。
「浅井の一本桜」も私が行った頃(10年以上前か…)は、山の中にひっそりとあります~的な桜で狸が出るようなところだったが、いまやライトアップされて周囲には遊歩道が作られてしまっている(TV情報)残るんかねぇ。

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